卵は物価の優等生。卵が安く売られる理由。安いものには安い理由がある。
大手チェーン店の表示偽装や、異物混入などのニュースが取り上げられ、食に対する安心安全意識は高まっていますが、物価の優等生といわれる「卵」について考えられたことはありますか?
日本人一人当たりの年間消費量は、平均320個以上。ほぼ毎日1個は食べています。卵かけご飯、玉子焼きなど、玉子料理だけでなく、パンやケーキ、マヨネーズなど加工食品にも使われています。
ほぼ毎日1個は食べているのに、実はあまり知られていない卵の問題をご紹介します。
ニワトリは卵を産む機械?
物価の優等生といわれる、スーパーなどで安く売られている卵のほとんどは、「ケージ飼い」といわれる飼育方法で育てられた鶏の卵です。
ケージとは、ほとんど身動きできない狭い鳥かごのこと。日本の卵の90%以上はケージ飼いの卵です。
※あかね農場のつまんでご卵は、鶏が自由に動き回る平飼いという飼育方法で育てた鶏の卵です。
人も一日中身動きとれない部屋に閉じ込められたらストレスが溜まります。採卵用のケージ飼い鶏は、一生をケージの中で過ごすので、体を動かすことがほとんどできず、ストレスの極限状態にあります。
病気にならないよう管理をしている養鶏場もありますが、そんな環境下で免疫力が育まれるかは疑問で、抗生物質、ホルモン剤などが投与されていることがあります。
間接的に遺伝子組み換えを摂取
家畜を飼育するための飼料に、遺伝子組み換え作物を使っていても、それを表示する義務はありません。
できるだけ安く販売するために、安価な遺伝子組み換え作物を使った飼料を与えている農家もあります。普段口にするものに気を使っていても、間接的に口にしているということがあります。
卵に限ったことではりませんが、消費者が求める「安い価格」で販売すれば、生産者は「割が合わない」ということがあり、味や安全性、卵の質よりも生産量を優先することがあります。
安く販売できる商品には、安く販売できる理由があります。
一般的なケージ飼いが、一坪当たり約150羽、一般的な平飼い養鶏場では約40羽の飼育ですが、あかね農場の飼育方法では、わずか13羽しか飼育できません。飼料も安価な完全配合飼料や遺伝子組み換え作物は使用せず、福岡県産米、非遺伝子組み換えトウモロコシを主原料に、自然農法で使われる資材で手作りした飼料を与えています。
鶏の健康を損なうような飼育環境、何が使われているかわからない安価な飼料、こういったことで生産コストを下げるのではなく、あかね農場では、採卵システムや給餌システムなどを整備することで生産コストを抑えて、家畜福祉を重視することで安心して食べられる卵を生産しています。
それでも、自信をもって、子どもが安心して食べられる卵を生産するためには、どうしても生産コストがかかってしまいます。消費者の皆様が、安さだけではなく、多少費用はかかりますが、安心で安全な卵や食品を求めていただければと思います。
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