平飼いたまごの九州福岡あかねの虜 あかね農場

福岡平飼い卵 あかね農場

【都市伝説】卵は1日1個まで。実は食べ過ぎてもコレステロール値は上昇しない。

動脈硬化にもつながるコレステロール。
卵はコレステロールが高いからという声をよく聞きますが、卵を毎日食べてもコレステロール値の上昇とは関係がありません。
厚生労働省の日本人の食事摂取基準では「1日の目標量は750mg未満」とされていましたが、2015年度版で食べ物から摂取するコレステロールはコレステロール値の上昇に影響しないことの報告がされ、摂取基準からコレステロールが削除されました。

卵=コレステロールのはじまり

卵がコレステロールを上げるといわれるようになったのは、ウサギに卵を食べさせたら血中コレステロールが急増したという実験結果だといわれます。

草食動物は植物に含まれる微量成分であるコレステロールを蓄積しやすいですが、人間は雑食でウサギのようにコレステロールをどんどん蓄積させるということはありません。

コレステロールは欠かせないもの

コレステロールと聞くと体に悪いような印象を受けます。確かに動脈硬化の原因になるなどありますが、生命維持には欠かせないものです。

人のを構成する約60兆個もの細胞。コレステロールはその細胞を構成する細胞膜の材料になります。その他にもホルモンの構成分になったり、脂肪などの消化吸収を助ける胆汁酸の材料となります。

悪玉と善玉

コレステロールは、リポたんぱくという物質になり血中を運ばれます。LDLというリポたんぱくで運ばれると悪玉コレステロール、HDLというリポたんぱくで運ばれると善玉コレステロールになります。悪玉コレステロールは動脈硬化を促進し、善玉コレステロールは動脈硬化を抑えます。

卵にはレシチンというリン脂質、オレイン酸という脂肪酸が含まれていて、これらは体内でのコレステロールの蓄積を抑えて悪玉コレステロール値を低下させる働きがあります。また、善玉コレステロール値を増やしてくれる働きもあります。

コレステロールの摂取基準

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2010版」コレステロールは、1日の目標量は750mg未満とされていましたが、日本人の食事摂取基準2015年度版では、その目標量がなくなりました。

コレステロールは体内で合成できる脂質であり、12~13 mg/kg 体重/日(体重 50 kg の人で 600~650 mg/日)生産されている。摂取されたコレステロールの40~60%が吸収されるが個人間の差が大きく遺伝的背景や代謝状態に影響される。このように経口摂取されるコレステロール(食事性コレステロール)は体内で作られるコレステロールの 1/3~1/7 を占めるのに過ぎない。また、コレステロールを多く摂取すると肝臓でのコレステロール合成は減少し、逆に少なく摂取するとコレステロール合成は増加し、末梢への補給が一定に保たれるようにフィードバック機構が働く。このためコレステロール摂取量が直接血中総コレステロール値に反映されるわけではない
参考:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」

要約すると「コレステロールは体内でも作られていて、食事での摂取が多ければ作られる量は少なくなり、少なければ作られる量は多くなる。食事での摂取が直接コレステロール値に反映されるわけではない。コレステロール値は遺伝的背景や代謝状態に影響される。」ということ。つまり卵をたくさん食べたからコレステロール値が上昇するということはありません。

 - コラム・卵雑学