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栄養価が高い?有精卵と無精卵の違いは?

有精卵は無精卵と比べて栄養価が高いと思っている人も多くいると思います。栄養成分分析では、無精卵も有精卵も、栄養素の違いはほとんどなく、栄養面において明確な優位性は認められていません。

なぜ、有精卵は無精卵と比べて高価で、栄養価が高いといわれるのでしょうか。

有精卵とは

有精卵は受精した卵で、温めればヒヨコが生まれる可能性を持った卵のことです。無精卵はどんなに温めてもヒヨコは生まれません。

ここで一つの錯覚が生まれます。ヒヨコが生まれるだけの力、栄養があるのだから、有精卵の方が優れていて栄養価が高い!と。

有精卵が高い理由

有精卵と表示するためには明確な決まりがあります。
「雌鶏100羽に対して雄鶏5羽以上の割合で、平飼いもしくは放し飼いなど、自然交配可能な環境で採卵されたもの」と定義されています。

スーパーなどで安売りされる卵を採卵しているケージ飼いの養鶏場では、有精卵と表示できる卵を採卵することはできません。生産性は低いが、鶏を健康的に飼育できる平飼いや放し飼いでしか採卵できません。さらに雄鶏も飼育しないとけないので余計に生産コストがかかってしまいます。その分高価にならざるをえないのです。

有精卵の利用法

有精卵だからという理由での、味や栄養の優位性は認められていませんが、インフルエンザワクチンを作るためのウイルス培養に有精卵が使われています。ウイルスを培養するためには生きた細胞が必要で、さまざまな培養細胞でウイルスを培養することができることが判明しましたが、有精卵(発育鶏卵=孵化するまでの途上にある卵)が最も適していて、全世界でワクチン製造に用いられています。

有精卵は長期保存できない

あかね農場で生産されるつまんでご卵は無精卵です。有精卵では長期間安全で美味しい卵はありえません。有精卵は保管時の温度管理が重要になります。20度以上の常温で保管していると細胞分裂し品質の劣化を招きます。特に夏場は親鳥に抱卵されている状態に近くなり、どんどん細胞分裂していきます。

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